

寅さん

丑くん

寅さん
・・・四柱推命で見れるんやないの?
四柱推命で、まことしやかに語られる「配偶者運」ですが、どこまで信じてよいものでしょうか?
配偶者に関しては、相談が多い案件だけに、占い師の「稼ぎどころ」だとは思うんですが・・・(笑)。
本当にまだ見ぬ配偶者の事など占えるものでしょうか。
日支は配偶者の定位?
古来伝えられるのは、「日支」を配偶者と見立てる視点です。
いまニュースを見ていたら、名倉潤さん、渡辺満里奈さんのご夫妻が出てきたので、彼女の生年月日時をお借りしました。
渡辺満里奈さんですと、日干「壬」。日支「甲」です。
命式において「日干(日柱天干)」は、自分自身を表します。であれば「日支(日中地支)」は、配偶者・パートナーを表している、というワケです。
日支が「配偶者の定位」といわれるゆえんですね。
まあ、配偶者を表しているのは良いのですが、そういう見方をしてしまいますと「配偶者はすでに決まっている」という勘違いが生じます。
まず、大前提として「出会い」は偶然です。
(ソウルメイトやらツインなんちゃらやらスピリチュアルな事はヌキにしてください。)
生年月日時で配偶者が決まるわけではありません。
では古来伝えられる「日支=配偶者」という視点をどう解釈すれば良いのかといえば、・・・日支には、その人自身の「無意識(もう一人の自分)」が表れている、という視点です。
人は、異性を選ぶ時に、無意識に好みのタイプを選んでいるわけです。この「好みのタイプ」を表しているのが「日支」だと言えます。
「甲乙丙丁戊己庚辛壬癸」の十干で、「好みのタイプ」と言われても困ると思うんですけど(笑)、十干を五行「木火土金水」に置き換えて、古来伝えられる五行の特性などを見てると、成程と思えてくるはずです。
配偶者は、正官と正財に限る?
結婚を考えた時、正官と正財が最良である。
これも、昔からよく言われる事象ですね。どこのサイトでも結婚・配偶者を占うときの基本としているようです。
♠「官(正官・偏官)」は女性にとっては異性を表す。
♥「財(正財・偏財)」は男性にとっては異性を表す。
だから「官・財」が、配偶者の定位である日支にあると最高だ!という・・・極めてオミクジ的な解釈です。
女性は日支に「正官」があると、素晴らしい男性との縁に恵まれ、最高の結婚が出来る。
男性は日支に「正財」があると、理解ある良妻に恵まれ、円満な家庭を築ける。
・・・みたいな(笑)。
正官・正財だから良い!・・・みたいに、通変を鵜呑みにすると、とんでもないことになります。
関連サイト:通変を信じていいのか?
「通変」みたいな便利な言葉が発明されて、このようなオミクジ的占いが出来たのだと思います。こういうのも、通変の便利すぎる害悪ですよね。
占い注意報です。
まず前提として「命式」にはその人自身の生物としての情報だけが記述されています。他人は記述されていません。
そして配偶者は、どうしたって「アカの他人」です。
命式に記述されているワケが無いんです。
「日支」が良いと結婚生活は良い?
とはいえ、日支は「配偶者の定位」というのは否定できません。
くどいようですが、命式に赤の他人である配偶者の情報が記述されてはいません。
ですから、配偶者を「もう一人の自分自身」と言い換えると、実感として現実味を帯びてくるのではないのでしょうか。もう一人の自分を「無意識」と言ってもいいですし。まあ、イドでもエスでも潜在意識でもなんでもいいんですが。
日干「自分自身」が、日支「もう一人の自分自身(配偶者)」と、どういう関係にあるのか。
この視点で「日干日支」を見ると、納得できると思います。
日干に対して日支の通変は、比肩劫財なのか、食傷なのか、官なのか、財なのか、印なのか。
人によっては官が良好な作用をする場合もあるでしょうし、もちろん財の場合も、あるいは比肩劫財が日干に良好な調和をもたらす人だっているでしょう。
決して、
女性は「正官」があればいい。
男性は「正財」があればいい。
みたいな、オミクジのようなものではありません。
命式の上で日干と日支の関係が良好ならば、もう一人の自分(無意識)との関係も良好であると解釈します。その結果、結婚したならば配偶者との関係も良好である、と推命します。
まとめ
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- 日支はもう一人の自分を表している。無意識に選ぶ異性のタイプも日支の五行が司っている。
- 女性には正官・男性には正財があれば配偶者運良好という解釈は、お御籤的な見方であり四柱推命の本道から外れるものである。
- 出会いは偶然だが、結婚後の配偶者との関係は、日干に対して日支が良好かどうかで見極める。