
運命は最初から決まっているのでしょうか?
それとも変える事が出来るのでしょうか。
四柱推命で出た命式をどう解釈すればいいのでしょうか?
運命をどう解釈すべきかを占いの現場から説明します。
むかし秦の始皇帝が、とある占い師に予言をされました。
「秦は、胡によって滅ぼされるだろう」
胡(こ)とは、古代中国の北方民族を指す言葉です。
始皇帝は、中華が侵略されてはいけない、と万里の長城を建設しました。
万里の長城のおかげで辺境の異民族・胡からの侵略は防げました。
始皇帝の死後、後を継いだのが始皇帝の末子です。
二世皇帝は、ゼイタク三昧をして人心は離れていきました。結局、二世皇帝は自殺に追い込まれ、秦は反乱軍によって滅亡しました。
二世皇帝の名前は胡亥(こがい)。
秦を滅ぼすものは予言通り「胡」であったか・・・、と人々はウワサしたそうです。
やはり運命には逆らえない、というオチでした。
面白い話ですが、本当に運命は変えられないのでしょうか。
「命式」の文字をどう読み解けばいい?
四柱推命では生年月日・出生時刻から「命式」を割り出します。
生まれた「年」「月」「日」「出生時刻」の柱に、それぞれ2文字が割り当てられます。
この割りふられた8文字が、その人そのものと言っても過言ではありません。
それぞれの文字は何を意味しているのでしょうか。
四柱推命で使う「甲・乙・丙・丁・・・」などの文字は、古代の甲骨文字にもある古い文字です。
これらはただの漢字ではありません。
記号、と考えたほうがいいでしょう。
時の流れを切り取った「記号」です。
例えば、1984年(昭和59年)に生まれた人は、年柱に「甲・子」の文字が割り当てられます。
「甲・子」の次の文字は「乙・丑」です。
ですから、翌年1985年(昭和60年)年に生まれた人は、年柱に「乙・丑」の文字が割り当てられるわけですね。
「甲・乙・丙・丁・・・」と、なにかしら異なるエネルギーが、自然を循環することに古代の人は気が付いたわけです。
その循環するエネルギーのせめぎ合いの中で生命は誕生します。
命式にある「甲・乙・丙・丁・・・」などの八文字は、実は人体の「DNA」と考えるのが一番納得がいきます。
そう考えると、誕生命式はその人の「気質」を表している、と言われるのも頷けますね。遺伝子は生涯変わりません。もちろん四柱推命における命式も一生涯変わりません。本当に精度の高い四柱推命は「DNA鑑定」並に信じていいと思います。
その人の性格や才能、更には外見まで、生まれた日時で既に決まっているんですね。
そういう意味において「運命は最初から決まっています」。
ただし。
ここでいう運命は「先天的」な運命です。
容姿とか、才能とか、気質とか・・・。
ポーカーで言えば、配られたカードですね。カードに恵まれた人、ブタみたいなカードを掴まされた人・・・。残念ですが、それは最初からきまっています。
命式だけでは無意味!「大運」を看る
持って生まれた資質だけでは、人生は分かりません。
持って生まれた資質だけでは人生を占う事は出来ません。
人生が20年くらいで終了するのならば話はラクなんですが、100年も続く人生ですから、人生はまさに山あり谷ありです。
ポーカーと同じで、配られたカードからどういう手作りをしていくか、が問題です。
多くの方は、四柱推命のサイト等で自分や他人の命式を出して、そこで終わってしまいます。
重要なのはそこからなんですね。
「命式」を出して、さあ、ここから命式が「大運」によってどう展開していくか・・・。大運を絡めて占ってこそ、人生を含めてのその人自身が見えてきます。
大運のエネルギーは、時とともに変化します。
命式のエネルギーは、大運のエネルギーの変化とともに化学反応を起こします。調和したり、反発したり、重くなったり・・・様々な化学変化を起こします。
結果、去年は絶好調だったのに、今年は不調だ・・・みたいな事象になるわけです。
そうです。人は変わるんです。持って生まれた命式だけで決まるわけじゃありません。
恋愛なんかも同様です。
現在は相性抜群かもしれませんが、人は変わります。永遠に変わらないんだったら離婚や別れる事も無いんです。
当たり前に聞こえるかもしれませんが、恋愛真っ最中の時などなかなか気が付かないものです。人は誰もが、永遠にこの時が続くものと思い込んでいるものです。
恵まれたカードをブタにしてしまう人、ブタみたいなカードでもフルハウスやストレートフラッシュに仕上げていく人、人生は本当にドラマチックです。
ドラマチックなんですが・・・。
実は、持って生まれたカードが活かせるのかどうかも既に決まっています。
生まれた日時で、ある程度決まっているのです。
身も蓋もない言い方ですが、世の中でときめく人、くすぶる人、スーパースターになれる人、なれない人というのは、生まれながらに決まっているんです。
決められた運命に どう対処する?
運命はある程度決まっています。なにせ「命式」と「大運」が生年月日で決まっているんですから困ってしまいます(-“-)
つまり、配られたカードも、ゲームの進行に伴って役作りが上手くいくかどうかも、ある程度決まっているんです。
人生が初めから決まっているならば、努力する必要が無いのでは・・・?と思うのは早計です。
重要なのは自分の人生の骨格を知る事です。
盛り上がる時、落ち込むときのバイオリズムを事前に知っておき、最善の対処をしていく。
例えば「40歳で大運のせいで健康を害する」という事が四柱推命で分析できたとしましょう。
あなたは悲観的に考えますか?
そうではありませんよね。分かっているならば悲観的になる事はありません。だったら、健康に気をつけるなり、早期の手術を受けるなり様々な対策を立てることが出来るはずです。
また、人生の盛り上がりがいつ来るか事前に分かっているのならば、その時に備えて準備も出来ます。更に運気を拡大する事だって出来るでしょう。
そうやってその後の運勢も変わっていくはずです。
確かに運勢は生まれた時に決まっているんですが、占いの結果なんかに甘んじない事です。
占って良い結果が出ても、悪い結果が出ても、どっちでもオーケー。そういう気構えで運勢に対処していくのが大切です。
重要なのは、人生に活かせるかどうかです。
最後に、ブロガー・著述家のちきりん氏のTwitterに下記ツイートがあったので紹介します。
”あたしのブログでは、「世の中は理不尽で、決して平等なんかではないけれど、だからこそ他人を妬まず、自分の持っているカードでいかに楽しく生きるかを考えましょう!」ってことを伝えたい。”
私(筆者)もこのスタンスで人生を考えています。
そして、大体の枠組みは決まっていたとしても、細部における人生の彩りは、神でも決めようがありません。今日何を食べるか?とか、明日どこへ行こうか?とか。そんな細かいこと決まっているわけありませんよね。
でも、「人生の味」というのは意外とそういった細部に宿るものだと考えています。
そういう意味で、「運命」やら「宿命」やらを持ち出すこと自体、意味がないことかもしれません。
37歳入ると40代かな⁉️あっという間です😌💓