

寅さん

丑くん
皆さん、比肩(ひけん)ってご存じですか?
皆さんの命式には比肩はありますか?
占いサイトなどをのぞいてみると、よく「比肩はワガママ!」などと書かれています。
やれ、負けず嫌いだとか、孤独を好むとか・・・言われたい放題の比肩ですが、でもこれって本当でしょうか?
私自身、命式に「比肩」がありまして、昔、四柱推命の本を読んでいたら「比肩のアナタはいずれ世の中がイヤになって、出家したり、自殺します」と書かれていまして、それはドキドキしましたよ(笑)
今回は「比肩」の本当の意味と解釈を占いの現場から考察したいと思います。
そもそも比肩とは?

四柱推命の基本は下図のように、自分の命式にある日干を「自分自身」と見て、上下左右を見ます。

「比肩(ひけん)」とは日干と同一の五行を指します。
例えば下図のような命式の場合。

この場合、月干が「比肩」となり、この方の命式には「比肩がある」と見做します。

四柱推命において日干はすごく重要で「自分自身」を指します。
日干(自分)と同じ性質の五行が、「自分の命式の中にもう一つある」というのが比肩のポイントなんです。
比肩は頑固で負けず嫌い?

四柱推命の根幹である五行ではエネルギーの流れを重視します。水は木を助けますが火を消したり・・・と、五行がエネルギーのやりとりをする。しかし同じ要素同士ではエネルギーが流れないわけです。それが「比肩」です。
エネルギーが流れない、他と交わらない。個を保つのが、比肩なんです。
ここから比肩には「頑固」「独立心が強い」「負けず嫌い」「コダワリが強い」「チームワークが苦手」「ワガママ」などの事象、イメージが語られるようになりました。
実際、ネットなどの占いで比肩を調べると、そんな性格診断が出てくると思います。
兄弟姉妹が多い?

比肩は、自分と同じ性質の五行が自分の命式に居座るわけです。ゆえに古来より「兄弟姉妹」を見る視点となり、「比肩の数だけ兄弟姉妹がいる」なんて乱暴な占いをやってたくらいです。本当に。今でもやってるのかな・・・(笑)
下記の方ですと「兄弟が3人いる」という事になりますね(^ ^)

「比肩(肩を比べる)」という名称から、兄弟姉妹が多い中で競争心をもって生きていく・・・みたいなイメージも出てきました。・・・いや、むしろ事象が先にあって、後で、比肩って名前がついたのかもしれませんが。
この辺で「占い注意報」です。
まず、兄弟姉妹については完全に当たりません(笑)
実際、四柱推命やってて、命式の中に比肩が多いから「ご兄弟が多いですね?」なんて絶対に言えませんよ。
これはまあ、結局、時代というか・・・。
昭和の団塊世代ならともかく、計画的に子作りする少子化の現代においてこんなもん当たるわけありません。
寿命や病気、事故などもそうですが、兄弟姉妹というのも「時代の空気」が多分に影響するわけです。
昔は、兄弟姉妹が5人、6人なんてザラでしたから。なんか時代ですよねえ・・・。
兄弟姉妹の数は、比肩なんてあっても無くても関係ないような気がします。
※余談ですけど、兄弟姉妹の数や、その人が長男長女なのか?真ん中っ子なのか?末っ子なのか?という事項は、人間の潜在意識や人格形成に物凄く重要です。これが生年月日だけで判明出来たらなあ・・・、と思わずにはいられません。
比肩の事象とは?

じゃ「比肩」って結局なんなのでしょう?
これは、「自我」の強さ・・・と考えるのが自然だと思います。
プライドの高さ、と言ってもいいかもしれません。
ちょっと専門的なハナシになってきますが、自我の強さは他の通変と絡んだ時にはじめて意味をなしてきます。
例えば下記ですと、月干に比肩が見えますが、同時に時柱には、甲の「印」、また日支には壬の「官」も見えます。

この場合、印と官は「内向的性格」な要素を含んでおり、そこに自我が強い「比肩」が絡みますから「あ、なんとなくコダワリの強いオタクっぽい人かな?」みたいな事象が読み取れると思います。
まあ、自我が強い、プライドが高いという事は、同時に孤立する可能性も高いわけで、世の中がイヤになる可能性もあるわけです。「比肩のアナタはいずれ世の中がイヤになって、出家したり、自殺します」って、・・・むかし私が読んだ四柱推命の本もあながち間違っていないのかもしれません。極論すぎるけど(笑)
比肩をお持ちの方、自我の強さを武器にして生きていきましょうね!

寅さん

丑くん
これってワガママってこと?