

寅さん

丑くん

寅さん
丑くんって過激やね・・・。
カレンダーの日にちの下に小さく書いている「仏滅」とか「大安」等の言葉。
これらの本当の意味、分かりますか?
「大安吉日でお日柄が良い」だの、「友引だから、お葬式はダメ」とか聞いた事あると思います。
でも本当に大安は吉日なんでしょうか。
本当にこれらを気にする必要があるんでしょうか。
知っているようで知らない「六曜」
仏滅とか大安とかを、俗に「六曜(ろくよう)」と言います。
六曜というくらいなので、6種類あります。
・先勝(せんしょう)
・友引(ともびき)
・先負(せんぷ)
・仏滅(ぶつめつ)
・大安(たいあん)
・赤口(しゃっこう)
六曜は、暦注(れきちゅう)の一つです。
暦注は、日付に対する「運勢」の注意書き、注釈です。
六曜にも下記のように「運勢」の吉凶があります。
・先勝(せんしょう)・・・午前は吉。
・友引(ともびき)・・・朝晩は吉、昼は凶。
・先負(せんぷ)・・・午前は凶。午後は吉。
・仏滅(ぶつめつ)・・・大凶日。
・大安(たいあん)・・・大吉日。
・赤口(しゃっこう)・・・正午前後は吉。それ以外は凶。
友引は引き出物を発送するのに適しているだの、先負は争いごとをしてはいけないだの、よくある民間伝承についてはウィキペディアでもご覧ください。
カレンダーの「暦注」は、六曜のほかにもたくさんあります(ありました)。
「冬至」だの「春分」とかの二十四節気も暦注です。
「五黄土星」だの「九紫火星」とかの九星も暦注です。
まあ、「月火水木金土日」も暦注といえば暦注でしょう。
江戸時代のカレンダーは占い?
昔はカレンダーに「暦注」が、たくさんあったんです。
江戸時代のカレンダーをみてください。
陰陽五行説、十干十二支、日付・曜日、二十四節気、七十二候、十二直、二十八宿、九星、暦注のオンパレードです。
これはもう完全な「占い」です。
暦注をみて、方角の吉凶やら、行事の日付やら、今日の運勢を判断していたわけです。
日本人は昔っから、占いが大好きだったんですね。
いや今の人よりも、ずっと占いに頼っていたはずです。
コンピュータもテレビもないわけですから。
リアルタイムに取れる情報と言えば、カレンダーの暦注くらいだったのかもしれません。
そして暦注には、「陰陽五行」や「十干十二支」などの横綱級の情報が書き込まれているわけです。
五行や十干に比べたら「六曜」なんて、暦注の中では幕下でしょうね。
この当時、誰も六曜を気にしていなかったはずです。
見逃された「六曜」
江戸のころから続いてきた「占いカレンダー」に終焉が訪れたのは、明治になってからです。
江戸は東京となり、文明開化を急ぐ日本。
西洋文化華やかなりし明治5年。
明治政府は太陽暦を取り入れました。
それまで日本は太陰太陽暦を使用していました。
月の周期を基にしているので1か月は、29日くらい。
太陽の動きも取り入れて3年に1回、1年を13か月にしたりして調整していました。
「科学的じゃない」と政府は、太陰太陽暦を廃し、太陽暦を取り入れたわけです。
そして、・・・その時歴史は動いたのです。
太陽暦へ改暦されるにあたり、「吉凶付きの暦注は迷信である!科学的じゃない」として、政府は吉凶に関する暦注の一切を禁止しました。
尋常小学校の教科書にも「迷信を信じるな」と記載されたほどです。
・・・。
しかし政府の思いとは裏腹に、庶民は納得しませんでした。
なんてったって占い大好きですから。
陰陽五行、十干十二支、九星に頼って生きてきたわけですから。
さらに困るのはカレンダー業者です。
カレンダーがさっぱり売れなくなってしまった。
政府に文句を言うも、西洋化を推し進める政府も引かない。
非科学的で怪しげな陰陽五行、十干十二支、九星などは絶対使わせない。使ってほしくない。
そこでカレンダー業者が取った秘策の手が「六曜」です。
陰陽五行、十干十二支、九星は相撲で言ったら横綱、大関クラス。こいつらは必ず却下される。
でも六曜ならば、政府も見逃すのではないか・・・?
・・・。
果たしてその通り、六曜は見逃されました。
政府も
「六曜?あれは占いとは言えない。取るに足らないものだ」
というわけです。
にわかに脚光を浴びる「六曜」。
庶民も納得。カレンダーも売行き上々。政府もスルーで、三方よし。
そして六曜の影響は現代にまで生きているのです。
・先勝(せんしょう)
・友引(ともびき)
・先負(せんぷ)
・仏滅(ぶつめつ)
・大安(たいあん)
・赤口(しゃっこう)
しかし。
逆のことを言えば、それだけ見向きもされなかったシロモノ、という事です。
本当に気にする必要あるんでしょうか・・・これ。
まとめ

寅さん

大安は、式場満員で取れないんだって!